株式投資にかかる税金とは?計算方法とあわせて紹介

公開日:2026/08/15  

税金計算

株式投資で利益を得られるようになると、次に意識したいのが税金の仕組みです。せっかく投資で利益を出しても、税金や確定申告について正しく理解していなければ、思わぬ手続きの負担や計算ミスにつながる可能性があります。本記事では、株式投資にかかる税金の種類や計算方法、納税の流れについて詳しく解説します。

株式投資にかかる税金

株式投資で得られる利益には、大きく分けて「譲渡益」と「配当金」の2種類があります。

譲渡益は、保有している株式を購入時より高い価格で売却した際に得られる利益を指し、配当金は企業が株主へ利益の一部を還元することで受け取れる利益です。

これらはいずれも原則として課税対象となり、所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%を合わせた合計20.315%の税率が適用されます

ただし、利用する証券口座の種類によって課税方法や確定申告の必要性は異なります。特定口座・一般口座・NISA口座それぞれの特徴を理解し、自分の投資スタイルに合った口座を選ぶことが大切です。

譲渡益にかかる税金の計算方法

株式投資で利益を得た場合、その利益には税金がかかります。とくに株式を売却した際に発生する「譲渡益」については、売却金額と購入時の取得金額との差額をもとに課税額を計算しなければいけません。

税金の計算方法を正しく理解しておくことで、実際に手元に残る利益を把握しやすくなり、投資計画も立てやすくなります。

譲渡益の計算方法と税率

株式の譲渡益は「売却金額−(取得金額+売買手数料などの必要経費)」によって算出します。そして、算出された利益に対して20.315%の税率をかけることで、納める税金の金額を求めることができます。

例えば、100万円で購入した株式を150万円で売却した場合、手数料が発生しないケースでは50万円が譲渡益となります。この50万円に20.315%をかけると、10万1,575円が譲渡益に対して発生する税金です。

また、株式の配当金についても、受け取った金額に対して同じ20.315%の税率が適用されます。

複数回購入した株式は平均取得単価で計算する

同じ銘柄の株式を複数回に分けて購入した場合、譲渡益の計算では「平均取得単価」を使用します。平均取得単価とは、購入した株式の買付金額を平均化した1株あたりの取得価格のことです。

売却時には、売却価格と平均取得単価の差額をもとに譲渡益が算出されます。

例えば、同じ銘柄を1株1,000円で100株購入し、その後1株1,200円で100株追加購入した場合、購入総額は22万円、保有株数は200株となるため、平均取得単価は1株あたり1,100円になります。

このように、複数回購入した株式では、購入時期ごとの価格ではなく平均した取得価格を基準に利益を計算します

信用取引では建玉ごとに取得単価を計算する

信用取引の場合は、現物取引とは異なり、同じ銘柄であっても建玉ごとに平均取得単価(建単価)を計算します。

そのため、信用取引を利用して株式を売買する場合は、それぞれの取引ごとの取得価格を確認しながら、利益や税金を把握することが重要です。

口座の種類ごとに見る税金のルールは異なる

株式投資で利用できる証券口座には「特定口座」「一般口座」「NISA口座」など複数の種類があります。

それぞれ税金の処理方法や確定申告の必要性が異なるため、自分の投資スタイルに合った口座を選ぶことが大切です。

とくに初心者の場合、確定申告の手間を減らせる口座を選ぶことで、投資に集中しやすくなります。

特定口座(源泉徴収あり)は確定申告の負担を軽減できる

特定口座とは、証券会社が投資家に代わって年間の譲渡損益を計算し「年間取引報告書」を作成してくれる口座です。

その中でも「源泉徴収あり」の特定口座では、株式取引で利益が発生すると、証券会社が税額を計算し、自動的に税金の徴収と納付まで行います

そのため、原則として投資家自身が確定申告をする必要はありません。株式投資を始めたばかりの方や、税金の計算や申告にかかる手間を省きたい方に適した口座といえます。

ただし、複数の証券会社で発生した損益を合算したい場合や、損失を翌年以降に繰り越す「繰越控除」を利用する場合、配当控除による還付を受けたい場合などは、確定申告が必要になることがあります。

特定口座(源泉徴収なし)は自分で申告・納税が必要

「源泉徴収なし」の特定口座では、証券会社が年間取引報告書を作成してくれるものの、利益に対する税金の徴収は行いません。

そのため、投資家自身が取引報告書をもとに確定申告を行い、納税する必要があります。

利益が出た場合でも、納税前の資金を一時的に運用できる点はメリットですが、申告手続きの手間が発生する点には注意が必要です

一般口座は管理や申告をすべて自分で行う

一般口座では、株式取引に関する記録管理や譲渡益の計算、確定申告までをすべて自分で行います。証券会社による年間取引報告書の作成や自動的な源泉徴収はありません。

そのため、取引量が多い場合には管理の負担が大きくなり、計算ミスや申告漏れのリスクもあります。一方で、損益通算や損失の繰越控除といった制度を利用することは可能です。

NISA口座は利益が非課税になる

NISA口座は、投資による利益や配当金が非課税になる「少額投資非課税制度」を利用した口座です。

通常の株式投資では利益に対して20.315%の税金がかかりますが、NISA口座の非課税枠内で得た利益には税金がかからず、確定申告や納税も必要ありません。

一方で、NISA口座で発生した損失は、特定口座や一般口座の利益と相殺する「損益通算」や、翌年以降に損失を繰り越す「繰越控除」を利用できません

利益を非課税にできるメリットがある一方で、損失が出た場合の税制上の救済措置がない点には注意が必要です。

2024年1月から開始された新NISAでは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」が用意されており、選択できる商品や投資上限額が異なります。

自分の投資目的や運用方法に合わせて、適切な口座を選択することが重要です。

まとめ

株式投資では、利益を増やすことだけでなく、税金の仕組みを正しく理解しておくことも重要です。譲渡益や配当金には原則として税金がかかりますが、利用する口座によって確定申告の必要性や税金の扱いは異なります。特定口座やNISA口座など、それぞれの特徴やメリットを把握し、自分の投資目的に合った方法を選ぶことで、より効率的な資産運用につなげることができます。

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